良い塾・悪い塾の見極め方①

この記事は、長年塾業界に携わって、多くの塾を見てきた中で、
私の想い出などを交えつつ、
塾業界の裏側から見た、良い塾・悪い塾についてまとめた内容、第1弾です。

『悪い塾』の特徴☆指導が楽な生徒だけ集める

1.『勉強の苦手な子』

2.『勉強が出来ない子』

を排除し、指導が楽な子だけを残す塾。

つまり、レベルの低い指導者しかいない塾です。

ただし、経営としては正解とも言えますが、
大切な子供を預ける親、そして、生徒側から見ての、悪い塾です。

ここで取り上げる

1.『勉強の苦手な子』とは、下の表で言うCタイプです。
本来、塾に通って伸びる要素の大きなタイプと言えます。

結論から先に書くと、良い塾はBとCのタイプを当たり前に伸ばせる塾

Cは、小学校時代から勉強習慣が付いておらず
遅れつまづきが多く、

中学校になって、頑張ろうとしているのに

学校の授業に、ついて行けない子です。

私が関わってきた多くの教え子達は、このタイプが多く、

他の塾で劣等感だけ植え付けられてきたり、

家庭教師を付けてもダメだったりして、

本人の中では、自分は出来るはずだと思いつつ

どう頑張れば良いか、また、何から手を付けたら良いか分からず

もがいている生徒です。

小学校からの基礎部分部分で欠如しているため、

分ったり、分らなかったりでこぼこが多いです。

そういう子供達と向き合うには、根気が要ります

潜在的な能力は高いため、プライドが高かったり

説明を最後まで聞かず、勝手に走り始めては転んで、

やっぱり出来ない…』

と、負の連鎖に陥りやすいタイプでもあります。

理屈っぽかったりすぐに楽な方に逃げようとする特徴もあります。

私自身が、中学校時代このタイプだったため、

そういう生徒を伸ばすのは得意であり、やり甲斐を感じます。😁

☆このタイプを伸ばせない、向き合えないのは、

指導力も、責任感も、何より、指導者として情の欠けた

残念な塾だと言えます。

大学時代バイトしていた大手塾で経営側ともめた話

塾にとって理想の生徒は、やはりA(優等生)のタイプの子なのは当然です。

誰が指導しても勝手に伸びますし、塾の看板にもなります。

私も大学生時代にバイトしていた塾が、

首里地域の中学(首里中・城北中・松島中・興南中など)で、

席次10番以内が集まる塾だったので、

当時、駆け出しの素人、大学生バイト講師であった私や、

同じく大学生のバイト講師が稚拙な授業をしているだけで、

勝手に席次10番以内をキープしてくれていました。(各中学の1番がいました)

一方で、その成績の良い中2、中3の先輩達に釣られて集まってきた中1のクラスは、

人数が多く、入れ替わりも激しいクラスでした。

成績の悪い子が3割ほどおり、まだ小学生のようにワイワイと

楽しいクラスでした。(私にとっては😅

中学校に上がって、頑張ろう!というキラキラとした目の輝きがあり、

向き合っていて、とても楽しい生徒達でした。

ただその中で、

小学校からの蓄積が無く、思うように成績が上げられず、

塾を首になる生徒もいました😱

というか、塾長や他の講師たちから嫌がらせを受けて、

来たくなくなるよう仕向けられるのでした。

成績の良い、優等生への態度と、出来の悪い生徒への態度があからさまに違い

また、成績の悪い生徒を、みんなの前でトコトン馬鹿にして

時には人格否定もしていました。(そういう塾は今でも沢山あります😭

それでも、

成績の良い中2、中3の先輩達の評判のお陰で、

数人をクビにしても、すぐに新たな入塾希望者が集まりました。

伸びる子だけが選別され、

素人のバイト大学生が適当に授業しても伸びる子だけを残し、

中2、中3になる頃には、優秀な生徒だけが選別されるという…

塾経営の闇を知ることになりました😭

なんとも詐欺のような、マルチ商法にも通じる塾経営です😅


私は塾の経営方針に反して、成績が伸び悩んでいる子で、

必死で頑張ろうとする生徒に力を入れて見たため、

当時の室長(塾長)と、何度も口論になりました。

それどころか、

やる気の無い生徒達とも仲良くなり、

信頼関係を構築してやる気を出させよう

と試みたりしたため、

完全に塾の経営方針に反した不良講師だったと言えます。

理想に燃えている熱血の若造なので、

塾長とぶつかったとき言われたのが、

「宮城先生の気持ちは理解できる。

自分たちも、子供が好きでこの仕事を選んだんだから。

でも、この塾で働いて給料をもらう以上は、プロとして

この会社の方針に従ってもらわないと困るよ。

もし、理想を追求したいなら、独立して自分の塾を開いてからやってね。」

そう言われたのが、その後、独立する切っ掛けになりました。

その塾長も、本音の部分では私と通じる部分もあった為、

結局、私が辞めて独立した数年後、

その利益重視の大手塾を辞めて、小さな個人塾を開いたと聞いています。

当時勢いのあった、その大手塾ですが、現在は少子化と、

また、多様なニーズに合わせ、規模を縮小し、教室数も減らし、

個別指導に力を入れているようですが、あまり興味ないので詳しくは知りません😅

それよりも、当時いっしょに働いていた先生方の多くが、

独立して個人塾を開いているので、

当時、ブラック企業と言われていたその大手塾は、

独立への登竜門だったと言えるでしょう😅

良くも悪くも、現在の私を育ててくれた大手塾での経験でした。

秀才タイプの子は塾に行く意味ある?

経営者視点での良い塾と、

生徒側、大切な子供を預ける親側から見た『良い塾』とは、

だいぶ違うかもしれません。

当然ながら、子供のタイプによっても良い塾(合う塾)が違ってきます。

Aタイプの子供であれば、優秀な子だけを選別して集めている塾を選んでも問題ないと言えますが、
人格形成に問題が生じる可能性もあるので、塾に行くよりは、
Z会など、通信教育でより進んだ学習に取り組む方がオススメです。

Aタイプの生徒ばかりを集める塾には、正直指導力の高い講師はいません。

(出来る人材は独立したり、別の分野に行くということもあります。)

定期テストの過去問題をコピーして、それだけさせる塾は最悪で、本当の実力は付きません。

中学校で成績が良かった生徒の多くが、高校では挫折する例を多く見ますが、

それは、中学のテスト対策で、定期テストの過去問だけさせ、
目先の席次をあげる事しか考えていない塾に通っていた事が原因です。

別の記事で書いていますが、

中学校レベルの勉強は、大学受験に必要な内容に対して、

直前に要領よくやるだけで、簡単に取れたりする分量です。

なので、A(秀才)タイプの子だと、

大して勉強しなくても良い席次を取り

自分は頭が良いと勘違いしがちです。

だからこそ、努力と蓄積が必要な大学受験では挫折し、

中学校時代、
あまり勉強しなくても席次が高かった!』と言う
無意味なプライドが邪魔して、現実逃避する子が多いのです。

大学受験を考えると、Aタイプの子は、高校入試よりもその先を見据えて、
自力で学ぶ力を付ける必要があるため、自学自習に力を入れている塾や、
定期テストの過去問には頼らない、こだわりを持った塾、
又は、Z会のような通信教育に切り替えるべきです。


私の塾では、B・Cタイプを伸ばすことが特徴ですが、

当然、Aタイプの子も入って来ます。

その場合、常に先(大学受験など)を見据えた指導をするのですが、

中学校での席次で1番を取って、周りからチヤホヤされてうぬぼれ、

席次に直結する勉強以外を拒むケースが多いです。(井の中の蛙)

ただ、結局、それがその子の限界だと言えるかもしれません。


私が過去に家庭教師で見た生徒達で、沖尚で席次5番以内の子や、

本土の難関私立中学校に進んだ子達は、常に席次とは関係の無い

実力を付けるための勉強を進んで取り組む心構えがありました。

私は、最下位の子を預かって伸ばし、

その子供達が喜んでくれる顔を見ることを喜びとして

この仕事に向き合っているため、現在は、

あまり秀才タイプの子を預かることはありませんが、

優秀な子を預かったときには、目先の成績よりも、

先を見据えた指導を心がけるよう心がけています。

まとめ

今回の記事のまとめですが、良い塾とは、

成績の悪い生徒を受け入れても、トコトン向き合う。

成績の善し悪しで区別せず人として成長を重視してくれる塾。

・成績が悪ければ、どうやったら伸ばせるかをしっかりと考える

やる気が無ければ、人としての信頼関係を築いて、やる気を引き出す。

成績の良い子に対しては、目先の結果に捕らわれない、先を見据えた学習への姿勢を育てる


少子化ながらも、ニーズが多様化し、様々なスタイルの個人塾が乱立しています。

10年も持たずに潰れたり、経営者や、塾長が入れ替わったり…

同じ看板でも、指導者が入れ替われば、全く別の思想で運営されていきます。

私の塾は、この地域では2番目に古い塾ですが、1番古い塾は、

D○さんで、私が定員などで預かれない場合、ほとんどD○さんを勧めています。

それは、長年、同じ塾長が運営し、またその人柄や、

生徒との向き合い方の評判を聞いているからでもあります。

D○さんの塾長は、高校入試直前になると、南部農林などを受ける、

合格するかどうか分らないようなギリギリの生徒を

塾長自ら、マンツーマンで個別指導して向き合うそうです。

受験する高校に関しても、本人の意志を尊重し

塾の看板としての表面的な全員合格にも拘らず

生徒第一で、本人が決めた高校をチャレンジさせ

合格できるようにトコトン応援し、指導するそうです。

(大きな看板を上げる塾としては珍しいです)

『席次1番を育てては、他の塾に(お金・月謝で引き抜かれる』というのを

繰り返し、可哀想な部分もあるほど😭

お人好しで知られる経営者という点も、

安心して勧められる塾だと言えます。

(私の塾は少人数制に加え、在籍生の友人関係を重視し、
 また、自宅ということもあって女子は断っているので、
 教え子の妹など、どの塾がオススメなのか聞かれたときに、
 その塾(D○塾)を紹介しています。)

塾を選ぶとき、少しでも良い塾を選ぼうと悩む親御さんが多いですが、

評判を聞くときには、

成績が良い子が多いよ~という話よりも、

成績が悪い子が伸びたよ~(指導力があるか?)

あの塾に通っている子は、みんなあいさつも出来て良いよ~(人間教育重視)

など、そういう良い人間が集まっているかどうかの視点で選んでみてください😀

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